実在する吸血鬼

最もメジャーなオカルトヒーローである吸血鬼は、フィクションの世界だけの住人なのか?
もし、吸血人種が実在しているとすれば、どのような生い立ちを持ち、どのような姿かたちをしていて、どのような日常を送っているのか?
このブログでは、そんな吸血鬼が実在する可能性を検証します。

1.吸血鬼のステレオタイプ

驚異的な身体能力を持ち、視覚、嗅覚、聴力が人間以上に発達しているうえに、人の血を吸うことで治癒能力を高めるだけでなく、不老長寿にもなれると言われています。
それ以外にも、催眠能力や人を魅了する容姿や言動により、人を操ったり誘惑することができるケースもあります。
一方で弱点も多く、日光を浴びると灰になるとか、十字架やニンニクに近寄れないとか、聖水によってダメージを受けたり、木の杭を心臓を撃ち込まれると絶命する、などと言われています。

2.吸血種族に必須の性質とは?

吸血鬼が実在したとして、超人的な能力や日光や十字架という弱点は果たして必要なのでしょうか?
吸血鬼を生物の特性として定期的に哺乳類の血液を摂取しなければ生きていけないモノと定義すると、前述の特性は必ずしも必要ではなくなります。
哺乳類の血液成分のうちの何かを摂取さえしていれば、生命を維持できるとすれば、超人的な能力は必要ないし、日光を浴びると灰になるという特性は逆に生物的でありません。十字架に関しては反キリストの象徴としてキリスト教会にでっち上げられた通説である可能性が極めて高い。ニンニクについては超人的な嗅覚がなくなったとすれば、苦手がる理由もありません。
つまり、哺乳類の血液を摂取し続けなければ生命を維持することができない人間、と言い換えることが出来ます。
では哺乳類、特に人間から血液を摂取する際に、既知の吸血鬼のように太い牙で皮膚に穴が開くような吸血方法をおこなっていればどうなるでしょうか?
恐らく人類から敵視され、いずれ淘汰されてしまう可能性が高くなるでしょう。そうならないためには、吸血方法も人類に敵視されない方法へと適応していく必要があります。
蚊のように極めて細い管を使って短時間で傷跡も残さないような吸血方法を採らなければ、吸血人種が人類と共存し続けることは難しいと考えます。

3.吸血人種の生存戦略

前の章で述べたように、蚊のように人の血を吸えるとしても、まだまだ問題は残ります。
首筋にしろ、肘裏の静脈にしろ、噛み付くとなると人間への接触するほどの接近が必要となります。それほどの接近を不審がられずにおこなうには、家族や恋人になるか、極めて近しい友人になるか、あるいは性風俗サービスの利用といったことが必要になるでしょう。
吸血種族同士の血液摂取では効果がない前提とすると、子供や老人にはそれらの機会が限定されてしまいます。そのため、吸血種族コミュニティには安定的に血液を流通させる仕組みが必要になります。
日本国内で最も血液を流通させることができるのは日本赤十字社です。
ですので、吸血種族は日本赤十字社に同族を送り込みます。赤十字社だけでなく、所管する厚労省や、政治家にも仲間をそろえておく必要があります。
それらを実現するためには資金も必要で、吸血種族の中に事業で大成功を収めた存在も必要になります。
それらの条件を満たすことができれば、吸血種族コミュニティから日本赤十字社に巨額の寄付を贈り、リベラル系政党に票を集めることができ、社会の一構成員として存続し続けられると考えます。
吸血種族個人の問題としては、医療の問題です。人類と極めて近い肉体をしていても、人類の医療サービスを受けることは吸血種族であることが露呈するリスクがあります。そうならないためには、内科医や歯科医も同族で固めておく必要があります。

4.吸血種族の課題

前章までで吸血種族が現代社会においてもなんとか生存していくことができそうですが、課題がないわけではありません。
吸血種族の生い立ちは、日本各地に残る鬼伝説、山姥伝説の末裔だとすると、それらの多くは過疎の町であり、人口減少問題は切実です。
人類との繁殖行為に及んでも子を為すことはできないとなると、同族同士の繁殖でしか子孫を残すことが出来ず、もともと少ない吸血種族の人口減少問題は切実です。
さらには医師法の改定により、高度経済成長期以前のように吸血種族が医師免許を取得することが難しくなり、医療サービスの受診が困難になります。

5.まとめ

このように吸血鬼が実在するとすれば、独自のコミュニティを形成することで巧みに人間社会に紛れ込んでいることでしょう。
現代の吸血種族は、言い伝えられる吸血鬼のように人類にとっての恐怖の対象ではなく、逆に人類に露呈することを恐れながら密やかに暮らしています。
あなたの職場にも彼らは紛れ込んでいるかもしれません。

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